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2007年02月23日

高畑の家/設計考察 私の回答 第5回「箱の中・3」

『水廻り(浴室・洗面・トイレ)の開口部』  機能と演出からのデザイン

地下(北側).jpg

上の写真は地下室から北側外部を見たもので、張り出しているのは1階の水廻りの部屋である。
下の写真は、1・2階が地下のコンクリートボックスから張り出していることがわかると思う。この張り出しの正面の外壁がわずかに傾斜していることに注意してほしい。この傾斜の開きで下面に隙間を設けている。
その隙間が上の写真の軒天井の左端に薄暗く見える部分である。巾50センチくらいで建物の正面巾いっぱいに隙間がある。

北外観.jpg

下の写真は洗面から隙間(開口部)を見下ろしたものである。外部の光を間接的に捕り入れ、水平に設置されたガラスは、横に移動して風を通す。
この開口部は北側にあるバス通りからの視線を妨げながら、光と風を導くために工夫してデザインしたものである。1階の南側は庭に面した大きな開口が欲しい・・・が、コンパクトにリビング・ダイニング・キッチンをおき、家事機能に良い水廻りを同じ1階のプランに納めるための計画である。
この機能的なプランをまとめながら空間を美しくデザインする。その回答が、傾斜を持たせた外壁から生まれたスリット(隙間)である。

水平連続窓.jpg

インテリア(洗面室)からの様子が、下の写真である。スリットからの光がグラデーションに淡く拡がっていてのがわかると思う。夜は外部(下)からのスポット照明で、浴室などのインテリアを演出、機能してくれる。

水廻り.jpg

今回の住宅で「機能、計画、デザイン、演出」をまとめた部分の重要な設計になった。このスリットのおかげで建築全体の設計がまとまったと言っても過言では無いと思う。

投稿者 mki : 17:46 | コメント (0) | トラックバック

2007年02月05日

高畑の家/設計考察 私の回答 第4回「箱の中・2」

『光の開口・視る開口・風の開口/2階』

夕景北側.jpg
外観写真の屋上の角張った部分の南側からハイサイドライト(上部横からの光)を捕り入れる。
左側の上の方にある横長の窓(2階子供室)からは北側道路や道路向こうの庭の緑が望める。
またそれぞれは開放できて、風も通り抜けて行く。

下の写真は2階へ昇る時 ハイサイドライトからの落ちる光の様子
階段.jpg

下の写真は2階の子供室から見たハイサイドライトの様子。
これは初夏の午前中の光である。お昼には壁の光は消え、床の光だけになる。午後になると反対側の壁に光は現れる。一日の太陽の動きをインテリアに捕り入れてくれる、日時計の役目もある。
真夏は太陽が高く光りは入って来ないが、秋、冬、春と2階の部屋に奥行きを移動しがら入り込む。四季の変化も教えてくれる。
2F.jpg

この写真は、子供室の北側にある横長の窓から外を見た様子である。
北側バス通りやその向こうにあるお宅の庭が望める。部屋のプライバシィを守りながら、こちらからは気持ちの落ち付きを求める視覚的な安心を捕り入れ、風も通す(上辺を軸に下から外へ張り出す窓)開口部である。
V6010302.JPG
この開口部の外部上端には、現場工事中に報告した「睫毛」がある。
(金属の睫毛効果  2006.02.21 コラム参照)
外観から見てもシャープな眼から外を監視しているような気配である。

次回は1階の水廻り(洗面、浴室、トイレ)の開口部のお話をします。この開口部も大切な役割があります。
ひとつひとつインテリアの用途や演出によって開口部の位置、大きさ、プロポーション、そして開放の方法など 創造、研究し、検討した結果です。イメージ通り、イメージ以上のモノが出来あがると嬉しいものです。建築の竣工後、建主の方が発見されることも多く、住みながら様々な出合いがあるようです。

投稿者 mki : 14:43 | コメント (0) | トラックバック